ごあいさつ

消化器・腫瘍外科学 教授挨拶

山口大学大学院 消化器・腫瘍外科学のホームページにようこそ! 平成27年(2015年) 3月1日付で、消化器・腫瘍外科学 教授として着任いたしました永野浩昭です。教室の主催者として、ご挨拶申し上げます。

教授 永野浩昭

私は、昭和36年に大阪市生野区という大阪下町に生まれました。高校卒業までは大阪で過ごしましたが、岡山大学医学部にお世話になり、卒業(昭和61年)後、大阪大学第二外科(現 消化器外科)に入局しました。大阪大学附属病院、大阪府立成人病センターにおいて、癌外科さらには肝胆膵外科の基礎を学び、その後は移植研究を開始し、ラットやマウスを用いた肝移植・心移植などの実験を主に行い、ハーバード大学に3年間留学しました。平成9年に帰国後は、大阪大学で進行肝癌治療と肝移植の診療と研究に従事し、人工血管併用肝切除や生体部分肝移植、さらには脳死肝移植などの外科手術に専念してきました。そして、平成20年の講座・診療科再編後から今回の着任までは、大阪大学 肝胆膵・移植外科の責任者(病院教授)として同領域の発展に努めてきました。

じつは、私は、岡山での大学生活6年間と3年余りのボストンでの留学生活以外は、大阪から出たことはなかったのですが、今回この山口でお仕事をさせていただくことになりました。1日も早く、消化器・腫瘍外科学講座の一員として山口にとけ込みたいと思います。

さて、山口大学に来てまず感じたことは、医師・看護師などの医療従事者のすべてが「真摯に医療に取り組んでいる」、そして、患者さんたちと「三位一体の医療をしっかりと行っている」、ということでした。消化器・腫瘍外科学講座は、附属病院での消化器外科と乳腺内分泌外科を担当します。診療の中心となる“外科手術”は、患者さんにとって非常な侵襲をともないますが、それは病気を治し、命を守るためでもあります。そして、私たち外科医はそのためであれば逡巡なくメスをふるいます。そのときに、術後の侵襲期に対する十分なcareとserviceの提供が必要になります。その中でこそ、大学病院に求められる「先進医療の推進」ができるようになります。そして県内の関連施設と大学病院が密に連携を深めることで、地域医療を守るとともに、高度医療の推進へと昇華できると考えております。

また、これまでの歴代教授のご指導と歴史に培われた伝統の力は大きく、教室員はともすれば手術一辺倒になりがちな外科医の中にあって、医学に基づく医療の実践に向けて、研究の重要性についても理解してくれております。先進医療の開発、実践には、医療を医学としてとられることは、重要です。つまり、先進医療の開発を成功させるためには、基礎研究に基づいたエビデンスに裏付けられた新規診療に向けての準備を必要とします。教室にはその素養がすでにあると、感じております。この力をもとに、医学研究も進めていきたいと思います。

その一方で、昨今の外科医不足は何よりも喫緊の課題です。大学臨床講座のもう一つの社会責務は、これからの先生たちの可能性を十二分に発展させる“教育”にあります。そのためには、 “若手外科医に対する愛情”と“質の高い臨床医教育の実践”は肝要です。そして、外科医の教育には、十分な経験に基づく先達の直接指導は不可欠です。独学で優れた術者になる可能性は望めません。現場からの “医療に対する熱い思い”を“厳しい指導”のもとに伝えることこそが、質の高い臨床医教育には肝要です。そして、これからの医療と医学の発展のためには、ヒトこそがその宝であり、人材の確保はこれからの未来に向けての最優先事項です。そのためにもまず、喫緊の課題である、現在の“外科医不足”という危機的状況に対して、「外科専門医育成プログラム」の確立を一つの足がかりとして、取り組んでいきたいと思っております。

2015年3月、山口大学 消化器・腫瘍外科学講座は新たな一歩を踏み出しました。
これまでの歴史と伝統をふまえ、さらに新たな独自性を加えて、消化器外科、乳腺内分泌外科の発展に寄与するべく、邁進していきたいと存じます。
さらなるあたたかいご支援とご指導を賜りますことをお願い申し上げます。

教授・略歴

1学歴
昭和61年3月 岡山大学医学部医学科卒業
2職歴
昭和61年4月 大阪大学医学部外科学第二講座 入局
昭和61年7月 大阪大学医学部附属病院研修医(第二外科)
昭和62年7月 大阪府立成人病センターレジデント(外科)
平成2年7月 大阪大学医学部研究生(外科学第二講座)
平成4年10月 大阪大学医学部附属病院医員(第二外科)
平成6年6月 ハーバード大学医学部外科 研究員
平成9年8月 大阪大学助手 医学部(外科学第二講座) 
平成11年4月 大阪大学助手 大学院医学系研究科(病態制御外科学)
平成16年10月 大阪大学講師 大学院医学系研究科(病態制御外科学)
平成17年4月 大阪大学講師 大学院医学系研究科(消化器外科学)
平成21年9月 大阪大学准教授 大学院医学系研究科(消化器外科学)
平成22年4月 大阪大学附属病院 病院教授(消化器外科、移植医療部)
平成27年3月 山口大学教授 大学院医学系研究科(消化器・腫瘍外科学)
平成27年4月 同志社大学客員教授(生命医科学研究科)
  現在に至る。
3留学歴
平成6年6月~平成9年7月 米国ハーバード大学医学部
Brigham and Women's病院 外科(研究員)
4資格・免許
昭和61年5月 医師免許取得(医籍登録 第300619号)
平成6年3月 医学博士(大阪大学、第11176号)
  日本外科学会 専門医、指導医
  日本消化器外科学会 専門医、指導医
  日本消化器病学会 専門医、指導医
  日本肝臓学会 専門医、指導医
  日本肝胆膵外科学会 高度技能指導医
  日本癌治療学会 臨床試験登録医
  日本癌治療認定医機構 癌治療認定医
  日本胆道学会 指導医
  日本移植学会 移植認定医
5学会その他における活動等
日本消化器外科学会 評議員、理事
日本移植学会 代議員、理事
日本外科学会 代議員
日本消化器病学会 財団評議員
日本肝臓学会 評議員
日本胆道学会 評議員
日本膵臓学会 評議員
日本肝胆膵外科学会 評議員
日本臨床外科学会 評議員
日本臓器保存生物医学会 評議員
日本癌治療学会 代議員
日本癌学会 評議員
日本腹部救急医学会 評議員
日本肝移植研究会 世話人
日本肝癌研究会 幹事
肝臓内視鏡外科研究会 常任世話人
膵臓内視鏡外科研究会 世話人
手術手技研究会 世話人
胆膵・病態生理研究会 世話人
   
外科関連学会協議会 消化器外科会(代表委員)
日本外科学会 労働環境改善委員会(委員)
日本外科学会 教育委員会(委員)
日本外科学会 欧文誌編集委員会(委員)
日本癌治療学会 プログラム委員会(委員)
日本移植学会 生体ドナー安全委員会(委員長)
日本移植学会 医療標準化委員会(副委員長)
日本消化器外科学会 医療安全委員会(委員長)
日本消化器外科学会
専門医制度委員会(委員)
日本消化器外科学会 専門医試験問題作成委員会(肝脾班 班長)
日本消化器外科学会 学術委員会(委員)
日本消化器外科学会 欧文誌編集委員会(委員)
日本消化器外科学会 会誌編集委員会(委員)
日本消化器外科学会 評議員選出委員会(委員)
日本肝胆膵外科学会 肝膵移植外科関連委員会(委員)
日本肝胆膵外科学会 高度技能専門医資格認定委員会(委員)
日本肝臓学会 欧文誌編集委員会(委員)
日本肝臓学会 肝癌診療ガイドライン改訂委員会(委員)
日本肝癌研究会 取り扱い規約委員会(委員)
日本臓器保存生物医学会 総務委員会(委員)